この記事では「どんな願い事でも叶えてくれる」と言われる聖天様について語るわよ！
でも聖天様は怖い神様で祟りがあるって噂は本当なの！？
実際に聖天様を祀っている浅草の待乳山聖天を訪ねてみたわよ！
以前「霊験修法曼荼羅」というコミックをご紹介した時に、1巻きで聖天様について描かれたお話があると書いたんだけど、読んでいただけたかしら？
⇒霊験修法曼荼羅 密教僧 秋月慈童の秘儀【永久保貴一】の評価と感想！
聖天様とはいわゆる通称で、大聖歓喜大自在天（だいしょうかんぎだいじざいてん）というのが正式なんだそうよ。
お寺に祀られている神様というと、人型をした仏像を想像する方も多いと思うんだけど、聖天様のお姿を私たちが見ることってできないのよ。
聖天様は厨子に納められていて、この厨子を開くことができるのは聖天供養を授かった聖天行者だけなんですって。
ただ、この情報過多な世の中だから、ネットで検索すれば聖天様のお姿の画像を見ることはできてしまうんだけどね。
「霊験修法曼荼羅」の中でも聖天様が描かれているから、像の頭と人間の体を持った2体の立像が抱き合っているお姿を知ることができるわよ。
古来より聖天様のお姿は公開しないというのが習わしだそうだから、私もここで聖天様の画像を公開することは控えさせていただくわね。
お願い事をしたい神様のお姿を見たい！と思うのは人間の性かもしれないけど、古から言い伝えられていることって馬鹿にできないものよ。
一般的に神様って慈悲深く寛容なイメージがあると思うけれど、聖天様に関しては「怖い」とか「祟りがある」と言われることがあるの。
神様が人を怖い目に遭わせたり、祟ったりすることなんてあるのかしら？って思っちゃうけど「霊験修法曼荼羅」を読んだ方なら分かっていただけるかしら？
聖天様の厨子を開いた人が次々と怪死してしまった…となると、祟りと言われても不思議はないかもね。
また「どんな願い事でも叶えてくれる」というと、すごく優しい神様なのかな？と思っちゃうかもしれないけど、自分にとって邪魔な存在を消すという願い事もOKって言われたらどうかしら？
もちろん、私利私欲に走った願いはNGだけど、家を存続させていくために止む無くある人に死んでもらいたいとしたら？
普通なら人の死を望むってタブーな願い事だと思わない？
聖天様はそんな荒業な願い事でも聞き届けてくれるということで、怖い神様と言われているのかもしれないわ。
怖い神様は聖天様だけじゃなかった！？実はお稲荷様や大黒様も怖い神様だった！
聖天様のお姿は頭が像で体が人間だって話をしたけれど、動物が神様として祀られているのはお稲荷様も同じよね。
お稲荷様が狐のお姿をしているのは大抵の日本人は知っていると思うわ。
昔から「お稲荷様は安易にお参りしてはいけない」とか「一度参拝したら一生参拝し続けなければいけない」と言われているのよね。
商売をされている人は、お稲荷様を信仰している人が多いと聞くけど、それはやっぱりそれ相応のご利益があるからだと聞くわよ。
お稲荷様をお祀りしている神社から御神体をいただいた人は、きちんと神棚にお祀りして日々手を合わせて生涯お世話をするという「契約」を結ぶということなの。
もし、何らかの事情でこの契約を解除する場合は御神体を神社にお返しに上がらないといけないんですって。
真剣に信仰すればお稲荷様も全力でサポートしてくださるということなんでしょうね。
その代り、信仰を疎かにしたりぞんざいな扱いをした場合は…商売が傾いても文句はいえないかもしれないわ。
日本の神様って大らかなイメージだけど、タブーを犯すと怖い神様もいるってことね。
大きなご利益を期待したいからといって、できもしないのに安易にお稲荷様をお迎えするのは考えものかもしれないわよ。
あとね、温和なイメージの大黒様も実は怖い神様の一人と言われているの。
打ち出の小槌を持って、いつも笑顔の大黒様だけど、元々のお姿は闇を支配するインドのマハーカーラという神様なのよ。
マハーカーラは「偉大なる暗黒」という意味なんですって。
だから日本でも「大黒様」というお名前になったのね。
もちろん、きちんと信仰していれば優しい神様だけど、粗末に扱ってしまったり願い事を叶えてもらったのにお礼参りもしないようだと、それ相応のお仕置きがあるって話よ。
「困った時の神頼み」をしちゃいけない神様ってことよね。
聖天様だけが特別に怖い神様ってわけじゃないと思うわ。
人間同士だって何かしてもらったら「ありがとう」って感謝を伝えたり、お礼の品を渡したりするわけだから、神様にもお願い事をしたら叶えてもらった時にはお礼参りをするって当たり前のことよね。
すぐにお参りに行かれない時は、心の中でお礼を言いたいものよね。
聖天様ってどんな神様？気になったので待乳山聖天に行ってみた！
聖天様の存在を知って「ちょっと怖いかも」と思うと同時に、どんな神様なのか？ものすごく興味が湧いてしまったの。
で、一番近そうな浅草にある待乳山聖天に行ってみることにしたのよ。
浅草寺ほど浅草駅から近くはなかったけど、十分歩いて行かれる場所にあったわよ。
印象的だったのは、やたらと大根を目にしたことかしら。
提灯のモチーフにも大根、お供え用のお花やお線香と共に大根も用意されていたわ。
これは、聖天様の大好物が大根だからなんですって！
そして私たちは大根をお供えすることによって心の毒を清められるんだそうよ。
運が良ければ、前日にお供えされた大根がおさがりとしていただけるから、持ち帰って美味しくいただくことができるわよ。
私が参拝に行った日も大量の大根がお供えされていたわ。
平日だったけど、聖天様を信仰している人がいかに多いかが分かるわね。
残念ながら待乳山聖天の本堂の中は撮影不可よ！
本堂の中では御朱印をいただいたりお守りを購入することもできるけど、真剣にお祈りを捧げている方もいらっしゃるから、くれぐれもお静かにね！
そして待乳山聖天と言えば「浴油祈祷」が有名よね！
これは聖天様独特のご供養法のことで、最高の祈祷法でもあるんですって。
聖天様に叶えて欲しい願い事がある人は、この浴油祈祷を申し込むことができるんだけど、実際にこのご祈祷を見ることはできないわ。
行者の方が七日間、ご祈祷してくださるそうで、七日後にお札（もしくはお守り）を授けていただけるの。
私は浴油祈祷をお願いして、お守りを選んで自宅に郵送してもらったわ。
浴油祈祷の期間中はなるべくお寺にお参りに行くのがベストで、お札やお守りも直接受け取りに行く方がよいとされているの。
でも私が浴油祈祷をお願いした時は、家庭内も仕事もものすごくトラブルが続いて大変な時期で、郵送という形を選ばせていただいたわ。
それでもちょっと時間はかかったけど、最終的に願い事を叶えていただいたから聖天様にはとても感謝しているの。
参拝に行った時のお寺の雰囲気はすごくいい感じだったし、浴油祈祷を申し込んだ時も丁寧に説明していただけて助かったわ。
聖天様のご利益については賛否両論あると思うけどね。
ただし！願えば何でも叶えてくれるっていうのは、しっかりと礼を尽くして信仰して、自分もできる限りの努力をしてこそだと思うわ！
浴油祈祷の祈祷料を払ったからって、聖天様に丸投げしてしまうとご利益があるかどうか分からないわよ！
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